カイテキオリゴ はぐくみオリゴ 比較

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カイテキオリゴやはぐくみオリゴは本当に便秘が解消されるのか?徹底的に理論→検証してみた


ここでは複合オリゴ糖の代表格でもあるカイテキオリゴとはぐくみオリゴのどちらが便秘に効果的か?を論理的に考察し、実際にはどうなのか?をどちらも試験し比較してみました。結論から言うと「便秘解消の秘訣はやはり多糖類にあった!」と言わざるを得ない驚くべき結果が待ち受けておりました。

 

一時期、「多糖類の摂取で腸内菌を味方にしても便秘は解消できない」と諦めかけておりました「ビフィズス菌が産生する乳酸だけが大腸に留まる」ことを知りもう一度再チャレンジしたのです。

 

土壌細菌に携わっていたころから「多糖類が土壌の細菌、微生物だけでなく植物の生理、ミネラル吸収などにも大きく貢献している」ことを見出し、自分の腸内に活かせないか?と様々な仮説→検証を行ってきて約5年。(このサイトの運営も5年ぐらい)長かったわ〜〜(>ω<。)

 

もはや「この記事のテーマであるカイテキオリゴとはぐくみオリゴはどっちが便秘に効くか?」など、どうでも良くなるぐらいの結論に達したわけですが、オリゴ糖の性質を十分理解できるのではないか?と思い敢えて過去の試験を引っ張り出してみました。

 

まず、カイテキオリゴとはぐくみオリゴの性質や資化性を知る前に「便秘解消に有効となる要素はなんなのか?」「オリゴ糖の種類とビフィズス菌の資化性」を解説してみようかと思います。

 

 

そもそもオリゴ糖を摂取して便秘が解消できる要素とは何なのでしょう?

 

前回、オリゴ糖の種類と細菌の資化性を解説してきましたが、それぞれのオリゴ糖にはメリットデメリットが存在しているということでしたよね?
で、一体何を摂取すれば良いの?と疑問に思われるかもしれませんが、便秘解消にしろ、腸内環境を改善するにしろたった一つのことに注力すれば良いのです。

腸内環境を左右するのはビフィズス菌が作り出す乳酸だけ!


腸内環境を改善するには、「やれヨーグルトを食べよう」とか「食物繊維やオリゴ糖を・・・」などなど色々と言われていますが、腸内環境を善し悪しを決定しているのは、実質、ビフィズス菌などが産生する乳酸だけなのです。

 

というのも大腸内でpHを大きく左右しているのはほぼ乳酸だけだからです。

 

「え?酸性の物質である短鎖脂肪酸が作られればpHが下がって悪玉菌を抑制出来るんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、短鎖脂肪酸を作らせても30分〜1時間で大腸に吸収されるので悪玉菌を抑制することは困難です。

 

ですが、乳酸は吸収経路がほかの短鎖脂肪酸と異なり100倍も長く大腸に留まることが知られています。

 

ですから腸内環境を左右しているのは実質、ビフィズス菌などが産生する乳酸のみということになります。

 

つまりどんなものを食べても、次のことを達成しない限り腸内環境は改善しないし、便秘は解消できないかもしれないということ。

ビフィズス菌を多種類増やし、色んな種類の糖類から乳酸が作られるようにする

 

たったこれだけなのです。

 

でもたったこれだけのことが意外と難しいから便秘が解消できないと言っても過言ではないかも。

 

ちなみに便秘をしない人の便のpHは5.5以下の弱酸性であるのに対し、便秘の人の便はpHが6.5以上と中性からアルカリ性を示す。
また赤ちゃんのうんちだとphは4.0〜5.5ほど。これは赤ちゃんの腸内はビフィズス菌が最優勢なので乳酸が蓄積しやすいからなのです。

 

オリゴ糖(多糖類)を摂取するとバクテロイデスとビフィズス菌の壮絶なバトルが始まる

ビフィズス菌の増加や乳酸の産生を難しくしているのは腸内菌の7割も占めているバクテロイデスかもしれません。

 

バクテロイデスはビフィズス菌と同じく糖分解生菌であり、糖源があれば短鎖脂肪酸を産生しながらガスも発生させます。
しかしバクテロイデスは糖類から短鎖脂肪酸を産生することはあっても乳酸を産生しません。

 

一般的に,腸内最優勢のBacteroidesは糖を代謝して,主にコハク酸,プロピオン酸,酢酸を生成。
EubacteriumやClostridiumは酢酸や酪酸を生成。
一方、Bifidobacteriumは乳酸と酢酸を生成する。
Bifidobacteriumはたとえばペクチンを代謝すると,グルコースを代謝する場合よりギ酸,乳酸,エタノールといった代謝産物がへり,酢酸が多く作られる。
グルコースでは酢酸と乳酸を3:2の割合で最も多く乳酸を生成する。

 

腸内をビフィズス菌優位にするにはpH5.5以下になるだけの乳酸が産生されなけれいけない

このように腸内では糖類を最優勢のバクテロイデスとビフィズス菌がバトルを繰り広げることになるのですが、ビフィズス菌が便中のpHが5.5以下になるだけの乳酸さえ生成してしまえばビフィズス菌が独り勝ちできるようになります。

 

というのも、ビフィズス菌はpHが3.5ぐらいの強酸性であっても増殖できる唯一の耐強酸性菌なのです。
ビフィズス菌は細胞内pHの低下を抑制できるシステムを備えていますが、バクテロイデスやクロストリジウム、大腸菌などはこれらシステムを持っていません。
赤ちゃんの腸内の最優勢菌がビフィズス菌なのは乳酸の産生によって独り勝ちしているからなんですね〜。

 

バクテロイデスやクロストリジウムに独り勝ちさせると便秘が悪化する!


一方、ビフィズス菌がいつまでも乳酸を作り出せない食事法を行うと、糖類からは短鎖脂肪酸ばかりが産生されることになります。
短鎖脂肪酸は非常に有益な物質ではありますが、反面、大腸の能動吸収を促進させ、便内の養水分を徹底的に吸収しようとするので、便がガチガチにさせてしまうのです。
しかも、バクテロイデスやクロストリジウムが勢力を強めすぎると便がS状結腸付近に到達した頃には、糖源がすっからかんになり終いには悪玉菌が一気に勢力を強めてしまいます。そうすると便内もアルカリ性に傾くのでより便が凝固し便秘の悪化を招くのです。
このような状態を作り出してしまうとS状結腸付近は有害物質によって弛緩し蠕動運動の低下を招き更なる便秘を悪化を引き起こします。

 

しかしビフィズス菌が乳酸を産生すると、便内の浸透圧を維持できるので便が凝固しなくなり、しかも腐敗にも傾かないのです。
このような状態を防ぐためにも短鎖脂肪酸が産生されつつも乳酸は常に一定量産生されるべきなのです。

 

水溶性、不溶性食物繊維のバランスは1:2が理想は正しいの?


水溶性食物繊維、不溶性食物繊維の重要性や1:2のバランスが理想的ということは既に知っていますよね?ですが正しくはオリゴ糖、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維の3つのバランスが0.5:1:2 が理想なのではないか?と思うのです。
というのもビフィズス菌が乳酸を産生しやすいのはオリゴ糖であり、ゆっくりと分解されやすい水溶性食物繊維や不溶性食物繊維だけだとバクテロイデスやクロストリジウムの独り勝ちになってしまうのです。
これら菌に1人勝ちをさせてしまう原因には「野菜を生でたくさん食べる」というここ何十年かの食習慣が原因ではないかと考えています。
なぜなら野菜は火を通すとオリゴ糖の含量が5〜10倍にも高まります。
本来なら野菜はアクなど虫を寄せ付けないの有害物質を含むので茹でてアクを摂るものです。
ちなみに日本人が生野菜を当たり前のようにたくさん食べるようになったのはここ最近のこと。
(詳しくは日本人の食生活の歴史を調べると分かるかと思います。)
事実、便秘や下痢を悪化させている人の多くは野菜を生でたくさん食べている傾向が高いようです。

 

オリゴ糖が便秘に効く効かないを決定している要素は乳酸が作られているかどうかだけ


このように考えるとオリゴ糖が便秘に効く、効かないを決定している要素は、乳酸が作られるかどうか?だけと言えます。
なぜなら「悪玉菌を抑制できるものは唯一ビフィズス菌が産生する乳酸だけ」ですし、「便を柔らかくできる物質も実質、乳酸だけ」ですからね。(詳しくは「便を柔らかく出来るのは乳酸だけだった!」をご覧くださいませ)

 

実際これを達成させようとなると次の4つが重要な要素になるのではないかと思われます。

いかにバクテロイデスに奪われずにビフィズス菌のエサになるか?
いかにビフィズス菌を多種類ふやすことができるか?
いかに乳酸が産生されやすいか?
いかに大腸に届きやすいか?

 

ですが、この4つを全てクリアできる糖類は、単体ではオリゴ糖にも多糖類にも存在していません。

 

しかし、たくさんの種類のオリゴ糖や多糖類を摂取することでこれを解決できるのです。

 

オリゴ糖の性質とメリット、デメリット


オリゴ糖はその種類によって次のような性質があります。

乳酸が産生されやすくビフィズス菌も多種類増えるがバクテロイデスもよく利用する

このような性質を持つオリゴ糖にはラクトースがあります。ですが腸内菌が増えると小腸で分解されやすくなるので大腸に届きにくくなるのが難点。

ビフィズス菌だけが利用しやすいが多種類は増えない。乳酸の産生率も低い。

セロオリゴや乳糖果糖オリゴ糖などが当てはまります。難消化性なので大腸には良く届きますが、肝心の乳酸の産生率は低め。細菌に利用されにくいので下痢が長期間続きやすい。「便秘が改善した?」とよく勘違いされるオリゴ糖とも言える。メリットはバクテロイデスに利用されにくいのでガスが発生しにくいこと。

単体だとビフィズス菌にもバクテロイデスにも利用されにくいが他のオリゴ糖と合わせると乳酸が産生されやすい

イソマルトオリゴが該当。イソマルトオリゴの半分はビフィズス菌が全く利用できない糖アルコールで構成されている。半分はグルコースなのでビフィズス菌が多種類増えるオリゴ糖と合わせると乳酸の産生率が高くなります。(複合すると乳酸が産生されやすくなるのはオリゴ糖全部に言える)

 

乳酸の産生率は低いけど、ビフィズス菌やバクテロイデスも良く増える。大腸にも届く

フラクトオリゴやラフィノース、ラクチュロースなどが該当。乳酸の産生率が高いラクトースやイソマルトと合わせると強力。

 

このようにオリゴ糖などの多糖類は「ビフィズス菌にだけ利用され乳酸の産生率が高い」というような万能な多糖類はないということがよく分かります。

 

だからこそ私たちは色々な食べ物を食べて色々な多糖類を摂取する必要があるんですね〜。

 

 

乳酸が産生されやすい、ビフィズス菌が増えやすいオリゴ糖(多糖類)の法則を知っておこう


さて、なぜオリゴ糖(多糖類全般に言える)には上記のようなメリット、デメリットが存在するのかを簡単に説明しておこうかと思います。

 

オリゴ糖には結合している単糖類の性質によって次のような法則があります

オリゴ糖はグルコース(ブドウ糖)の構成比率が高いほど乳酸の産生率が高い
オリゴ糖はグルコース、ガラクトース、フラクトースの3種のいずれかの単糖で構成されたオリゴ糖が最もビフィズス菌が増えやすい
オリゴ糖は四糖類より三糖類、三糖類より二糖類と結合数が少ないほどビフィズス菌が多種類、増える
オリゴ糖は二糖類より三糖類、三糖類より四糖類と単糖の結合が多いほど分化されにくく大腸に届きやすくなる
かつ、ビフィズス菌のほとんどが持っているラクターゼ酵素で単糖に分解できるオリゴ糖であること。

 

なぜこのような法則が存在するのか?それぞれのポイントを解説しましょう。

 

オリゴ糖はグルコース(ブドウ糖)の構成比率が高いほど乳酸の産生率が高い

なぜブドウ糖が結合しているオリゴ糖が乳酸の産生率が高いのかというと、

オリゴ糖は「単糖類」呼ばれる「それ以上分解しようがない最も最小の糖」が複数結合した糖です。

最も最小の糖である単糖類は主に次の4種類。

  • ブドウ糖(グルコース)
  • マンノース
  • フルクトース(果糖)
  • ガラクトース

などの単糖が色々な組み合わせで2〜5個結合したものがオリゴ糖です。

 

これら単糖類の内、最もビフィズス菌が乳酸を産生しやすい糖はグルコースです。
というのも、たとえばビフィズス菌がガラクトースから乳酸を産生するためには、UDPというヌクレオチドと結合した物質に一旦、変換してガラクトースの部分をグルコースに変換してからに乳酸と酢酸を2:3の割合で生成します。

 

このようにビフィズス菌が乳酸を作り出すためには他の単糖は一度グルコースに作り替えるという余計な手間を掛けなければ乳酸が産生されません。
つまりグルコースが乳酸の産生率が高いのは当然と言えます。

 

オリゴ糖はグルコース、ガラクトース、フラクトースの3種のいずれかの単糖で構成されたオリゴ糖が最もビフィズス菌が増えやすい
ビフィズス菌は単糖類の内、グルコース>ガラクトース>フラクトースの順に利用できるのですが、マンノースやソルビトールといった糖は利用率が極端に低いです。

たとえばイソマルトオリゴの半分はグルコースで構成されているので、一見、他のオリゴ糖よりもビフィズス菌が増えるように感じますが、半分はビフィズス菌が全く利用できない糖アルコールから構成されているので、他のオリゴ糖と比較するとビフィズス菌はあまり増えません。
ところが半分はグルコースなので、ビフィズス菌が増えやすい他のオリゴ糖と合わせると乳酸の産生率が上がります。

 

 

オリゴ糖は四糖類より三糖類、三糖類より二糖類と結合数が少ないほどビフィズス菌が多種類、増える
オリゴ糖は二糖類より三糖類、三糖類より四糖類と単糖の結合が多いほど分化されにくく大腸に届きやすくなる

この2つのオリゴ糖の法則が存在する理由は次のような性質があるからです。

 

チェック

2つの単糖が結合しているものが二糖類、
3つの単糖が結合しているものが三糖類
となっており、

 

たとえば・・・

チェック
  • グルコースとガラクトースがそれぞれ1個ずつ結合したのがラクトースやメリビオース(二糖)
  • グルコースとフルクトースが複数結合したのがフラクトオリゴ(三、四、五糖)
  • グルコースとフルクトース、ガラクトースがそれぞれ1個結合したのがラフィノース(三糖)

 

となっているのですが、結合が多ければ多くなるほど、電気的に強く結合していくので、分解が難しくなっていくのです。
しかし、結合が多くなるほどビフィズス菌が増えることが難しくなっていきますが大腸には届きやくなります。

 

かつ、ビフィズス菌のほとんどが持っているラクターゼ酵素で単糖に分解できるオリゴ糖であること。

ビフィズス菌のほとんどの種類はラクターゼ酵素を持っています。
前述したように基本的にグルコースで構成されたオリゴ糖が最も優れたビフィズス増殖因子ですが、例外もあります。
たとえば、セロビオースはグルコースが2つ結合した言わば100%グルコースのオリゴ糖です。
しかしセロビオースを利用できるビフィズス菌はそんなにいません。
その理由はセロビオースはラクターゼでは分解出来ないからです。

 

 

カイテキオリゴやはぐくみオリゴを構成しているオリゴ糖のバランス

上記で触れたようにオリゴ糖はそれぞれメリット、デメリットがあり、単体で摂取すると特定の細菌ばかりが増え偏ってしまったり、ビフィズス菌も増えず乳酸も産生されないということもあります。

 

カイテキオリゴを構成している小糖類、多糖類は全部で8種類です。(ショ糖は含めない)

 


カイテキオリゴを構成している糖類:

  • ラフィノース:構成糖はグルコース、ガラクトース、フラクトースの三糖
  • ミルクオリゴ(ラクチュロース)構成糖はガラクトース、フルクトースの二糖
  • 乳糖(ラクトース):構成糖はグルコース、ガラクトースの二糖
  • フラクトオリゴ(ケストース、ニストース、フラクトシルニストースから構成:構成糖はグルコース、フルクトース+フルクトースが1個でケストース、2つでニストース、3つ結合フラクトシルニストース)
  • イソマルトオリゴ:構成糖はグルコース、ソルビトール、マンノースの三糖
  • 環状オリゴ(α-シクロデキストリン):グルコースが環状に結合:酵素は作用しにくい
  • 難消化性デキストリン:グルコースの重合体、長く穏やかにビフィズス菌に利用される
  • アカシア食物繊維:難消化性より分子量が大きいのでさらにゆっくりと分解利用される
  • ショ糖(ラフィノース生成由来のスクロース):大腸に届かないので無視

 


はぐくみオリゴを構成している糖類:

  • ガラクトオリゴ:構成糖はグルコース、ガラクトースで構成された乳糖+ガラクトースの三糖
  • キシロオリゴ:キシロース2〜7個結合。ビフィズス菌の資化性は低いが大腸に届く
  • ラフィノース:構成糖はグルコース、ガラクトース、フラクトースの三糖
  • フラクトオリゴ:構成糖はグルコース、フルクトース+フルクトースが1個でケストース、2つでニストース、3つ結合フラクトシルニストース)
  • 乳果オリゴ:乳糖にフラクトース1個結合した三糖

 

 

 

 

さてここから長くなってしまいますのでこちらのページで2つのオリゴ糖の比較試験を記載しました。

 

 

カイテキオリゴとはぐくみオリゴをオリゴ糖の性質から仮説→検証記事一覧

 

前回の記事では仮説だけで終わってしまいましたが、ここでは実際に試し、カイテキオリゴとはぐくみオリゴを摂取後どのような変化があったか?という結論から「腸内でどのように細菌叢が変化しているのか?」を推測してみたいと思います。まだ、オリゴ糖の性質と細菌の利用性の法則を知らないという方はチンプンカンプンになってしまうと思いますので出来れば、オリゴ糖の種類とそれを利用できる善玉菌の種類とカイテキオリゴとはぐ...