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当サイトの腸内細菌の名前の表記について

先ほど、バクテロイデスは「痩せ菌」、フィルミテクスは「肥満菌」と表記していましたが、正確に言うと「バクテロイデス門」と「フィルミテクス門」のこと。

 

生物は 「界 門 綱 目 科 属 種」 の7段階で分類されています。
(界が一番大きな枠組みで、種が最も小さい枠)

 

一般的には、腸内細菌の種名を正確に表記する場合、 と  を表記する「リンネの二名法」を使うのがルールです。

 

 

また学名はラテン語を使うのでイタリック表記もルール。(でもギリシア語もたくさんある)

 

たとえば大腸菌であれば  E. coli と種名を記述します。 (Esherichia属の coli種。イーコリと読む )
もうちょっと詳しく言うと大腸菌を分離したオーストリアの学者T.Escherichに由来し,coliが、ラテン語のcolon (大腸)に由来しております。

 

バクテロイデス フラジリスであれば、Bacteroides fragilis というように2つの英単語を使うべきです。

 

 

なぜ、この説明をする必要があるのかというと、
たとえば、バクテロイデス門は「痩せ菌」とは言っても「悪玉菌のような性格」のバクテロイデスもいますし、「善玉菌のような性格」のバクテロイデスもいますし、また、「悪玉菌と善玉菌の両方の性格」を併せ持つバクテロイデスもいるわけです。
ちなみに一体、どの種のバクテロイデスが「痩せ菌」なのかも本当のところ分かっていません。痩せている人の腸内にはバクテロイデス門がたくさんいる傾向があったというだけの話です。
また乳糖の摂取によってビフィズス菌が増え、抑制される腐敗物質であるインドール産生性のバクテロイデスや有毒な硫化水素を産生するバクテロイデスもいます。
さらに、ストレスに反応し増える悪玉菌、Bacteroides uniformis (バクテロイデス ユニフォルミス)もいます。

 

 

肥満菌とされる「フィルミテクス門」ですが、一見、太る菌だし、悪玉菌が増えると優勢になる菌だから「フィルミテクス門」は悪玉菌?と考えられるかもしれませんが、極寒地方に棲むヒトの腸内には「フィルミテクス門」がたくさん見つかります。おそらく極寒に耐え抜くように宿主に貢献しているためだと思うのです。

 

さらにクロストリジウムは大抵、「悪玉菌」分類されますが、中には短鎖脂肪酸を作る種も存在し、たとえばClostridium butyricum(ブチカム)は善玉菌に分類され「酪酸菌」としても市販されています。
また、クロストリジウムには、どうやっても有害物質しか産生しないClostridium perfringens クロストリジウム パーフリンジェンス(ウォルシュ菌)は、ビフィズス菌の増殖に伴い減少するのでどう考えても悪玉菌に分類されます。

 

腸内細菌のこのような白黒ハッキリつけれない性格や分類ゆえ、「この門は悪玉菌」とか「この属は善玉菌」などのような表記は好ましくはないのですが、一般的に言うビフィズス菌は、放線菌綱Bifidobacteriales目Bifidobacterium属に属する細菌の総称ですが、どの種を挙げてみても「善玉菌」に分類されます。

 

 

ですから、すっきりNAVIでこれら腸内細菌のそれぞれの性質を踏まえどう伝えれば良いのか?
どうすれば分かりやすく誤解のないように、伝えることが出来るか?を未だに試行錯誤しておりますが、
便宜上、とりあえず腸内細菌の学名は使わず、

「ビフィズス菌の増加に伴い減少する菌」や「ビフィズス菌増殖因子を妨げている菌」「短鎖脂肪酸は生成するが人体に重篤な危険を及ぼすおそれのある菌」を悪玉菌と表記し、
「短鎖脂肪酸や有機酸を生成または産生する菌」を善玉菌と表記しています。

(悪玉菌、善玉菌という言葉を使いながら説明するのも難しいんですけどねw)